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Event
ブロート・ヒューゲル
2025大阪万博ザクセン州イベント
【 2025大阪万博ザクセン州イベント 】

以前より交流させていただいているドイツ ザクセン州のパン屋のオーナーTorsten Eckert /トルステン・エッカートさんがザクセン州のパン大使に任命されました。
そして、10月1日に大阪万博ドイツ館で開催されるザクセン州レセプションのパン部門を担当されます。

当日は、ヒューゲルも参加させていただき、ステージプログラムにおいて、トルステンさんとヒューゲルのインタビュー、及び、ヒューゲルが焼いたザクセン州の伝統工芸的なパン:Malfabrotを試食して頂く予定です。
ステージプログラムは一般の来場者方向けで、11:40〜12:00と15:00〜15:20の2回予定されています。


【 トルステン・エッカート & 中川靖輝 】

2014年以来、ドイツのパン文化は「無形文化遺産」として登録されており、同じ頃からドレスデンのパン職人トルステン・エッカート氏は、「ザクセンらしさ」をたっぷりと添えてこの特別な文化財を広める活動をしてきました。

エッカート氏はドレスデン北部で10人の従業員とともに家族経営の店を切り盛りする精力的なパン職人であり、あらゆる種類のパンへの愛情に加え、数年前にもうひとつの大きな情熱を見つけました。
それは「極東」とりわけ「日本」への強い関心です。

その関心を基に、エッカート氏は「楽しいこと」と「役立つこと」を結びつけ、地元の商工会議所の支援を得ながら、日本のパン職人に「本物のザクセン風パンの作り方」を教えるようになりました。
場所は日本であったり、ドレスデンであったり。日本からの研修生たちは、ザクセン産の穀物から良質なサワー種を作るコツを熱心に学びました。

年月を重ねるうちに、特にトルステン・エッカート氏と、長野で「Brot Hugel(ブロート・ヒューゲル)」というパン屋を営む仲川康輝氏との間に、親しい友情が育まれていきました。

そうして、両氏は2025年10月1日、大阪・関西万博ドイツ館の『ザクセン州の日』において開催されるステージで、長年にわたる友情と、互いに学び合いながら築いてきた交流について、語り合います。

紹介原文はこちら


【 トルステン・エッカート氏事前インタビュー 】

エッカートさん、あなたはまさに「ザクセンのブロート大使(Brotschafter)」と呼ぶにふさわしい方です。地元ザクセンだけでなく、 ドバイや特に日本でも、パンの無形文化遺産を広めていらっしゃいます。日本人がドイツのパンに興味を持つのはなぜでしょうか?

日本人は昔からドイツのパンを好んでいます。それは、1919年にあるドイツ人菓子職人がバウムクーヘンを日本に伝えた時から始まります。
このバウムクーヘンは今日では日本で非常に大きな意味を持っています。さらに、日本人は旅行が大好きなので、ドイツに来てパンの美味しさを知ったという経緯もあります。

日本のパン職人は、ザクセンからパン作りについてどんなことを学べますか?特にザクセンならではの要素とは何でしょうか?

ドイツには3,000種類以上のパンがあります。ここでは日本では知られていない、また栽培されていない多くの穀物が使われています。
たとえば「マルファ粉(Malfamehl)」は典型的なザクセンのものです。大阪・関西万博ではこの粉を使ってブレートヒェン(小型パン)を焼き、日本の方々にドイツ館で試食していただきます。

逆に、日本の製パン文化から学んだことはありますか?

もちろん、典型的な日本のパンはたくさんあります。たとえば小豆を使ったあんパンですね。
さらに印象的なのは、日本の細部へのこだわりです。パンやブレートヒェンは日本では「大量生産品」ではなく、むしろ一つひとつが特別なものとされています。ドイツに比べて客数が少ないため、パンを食べること自体が特別な体験になっています。

日本とザクセンのパン職人の養成制度にはどのような違いがありますか?

日本にはドイツのような「デュアルシステム(職業学校と企業内実習を組み合わせた制度)」がありません。この点で、ドイツはまさに先駆者であり、模範的な存在です。

日本におけるドイツパンの需要はどの程度ありますか?それはニッチ市場ですか?それとも将来有望な市場でしょうか?

日本には1億1200万人の人々がいますから、もちろん市場は存在します。
そもそも日本人は、パンであれソーセージであれ、「ドイツ的なもの」には大きな関心を寄せています。しかし、私はそれを「特別なセグメント」と呼びたいと思います。

日本を訪れる観光客がぜひ試してほしいパンは?

ああ、候補リストは長いですね。でも、やはり「メロンパン(中にクリームや餡を入れたタイプ)」は大人気で、強くおすすめできます。

さて、10月1日には日本の同僚と共に、大阪万博のドイツ館で、特別なパン職人同士の友情について語られますが、具体的にはどんなことを予定していますか?

もちろん、無形文化遺産である「ドイツのパン」を広めることが第一です。
そして「あるザクセン人がどうやって日本にやって来たのか」という物語を紹介します。さらに、エルツ山地産のマルファ粉を使った新鮮なマルファブロートも試食していただきます。

最後の質問です。ドレスデンのご自身のお店では、日本から影響を受けた商品もありますか?

はい、あります。たとえば、カーニバルの時期に、抹茶(緑茶)で緑に色づけしたフィリング入りのザクセン風ベルリーナ(揚げドーナツのような菓子パン)を作ったことがあります。
そして、これまでに2人の日本人パン職人を育成しました。1人は北海道の札幌出身、もう1人は東京出身です。どちらも大学を卒業してから「ドイツのパン職人技術を学びたい」とやって来たのです。

ありがとうございました、エッカートさん!大阪でお会いしましょう!


【 ザクセン州知事より紹介文 】

2025大阪万博ザクセン州イベント。
ザクセン州ミヒャエル・クレッチマー知事より紹介文を頂きました。
10月1日開催のザクセン州イベントで、ミヒャエル・クレッチマーザクセン州知事、兄弟パン屋トルステン・エッカート氏、ブロートヒューゲルも出演、イベントさせて頂きます。どうぞよろしくお願い致します。

ザクセン州ミヒャエル・クレッチマー知事よりの紹介文(日本語版)
「ザクセン州の日(The The Day)は、2025年10月1日、大阪万博のドイツ館で開催されます。
ザクセン州は、ザクセン州の文化、伝統、そして職人技を国際的な聴衆に届けることを目指し、エンターテイメント性の高いステージプログラムと州立放送局を擁します。特に、ザクセン州の職人技は日本で高い人気を誇っており、ステージプログラムの焦点となっています。

ザクセン州は、何世紀にもわたって卓越した品質、卓越した職人技、そして地域文化への深い根ざしを特徴とする、卓越した職人技の中心地でした。特に有名で伝統的な3つの工房からアンバサダーが大阪に登場し、グラスヒュッテの時計、マイセン磁器、エルツ山地の民芸品の魅力をPRします。繊細な手描きの木製人形やオルゴール、特に「緑の天使」で知られるヴェント&キューンに加え、ザクセン州フライベルク鉱山音楽隊が、自由州の豊かな鉱山の伝統を、雰囲気たっぷりで活気あふれる方法で紹介します。

ザクセン州は芸術と文化だけでなく、美食の地としても知られ、ヴァッカーバルト城ワイナリーのソムリエや、ドイツと日本の特別なパン職人の友情を語るザクセン州のパン職人による、美食も提供されます。

ステージプログラムは午前10時に始まり、午後5時に終了します。
その後、ドイツ統一記念日を記念して、ドイツパビリオンにてザクセン州と駐日ドイツ大使館の共催レセプションが開催されます。ザクセン州首相のミヒャエル・クレッチマー氏も出席します。」
(c)Foto Sachsische Staatskanzlei.